お知らせ

「震災からの再生を支える子育て支援:多職種連携による包括的支援システムの構築」公開シンポジウム・フォーラムのご案内

臨床心理学部教授・大橋良枝先生の科学研究費(22K02384)の助成を受けて実施いたします公開シンポジウム・フォーラムの案内です。

「震災からの再生を支える子育て支援:多職種連携による包括的支援システムの構築」

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震災から13年・・・長い年月です。
13年前、まさに保育所等の子育て支援現場で被災なさった方もいらっしゃれば、あの時ほんの子どもで、いろんなものを見て、今、子育て支援現場にいらっしゃる方々もおいででしょう。

この13年、東北の子育て支援の現場を支えようと走り続けてきた方々がいらっしゃいます。医師、福祉士、保健師、看護師、教師、心理士・・・さまざまな専門家はもちろん行政の皆さんも、この地の子育て支援を再興しようとしていらっしゃいます。

けれども、まだまだ東北の地の子育て現場は多くの課題を抱えています。私たちの子育ての現実は、もっとよくなるのでしょうか。さまざまな専門家と、行政、そして子育て家庭は、手と手をとって子育て課題を乗り越えていけるようになるのでしょうか。

私がこの会に最も望むのは、全てのこの地の子育て支援者の皆さんと、養育者、そして子どもたちが、理解し合い、一人でないと実感することです。知的に、情緒的に揺さぶられる場を創り上げます。そして、壁を乗り越え、私たちの支援現場の発展に、必ずつなげます。
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特別ゲスト:ピーター・ヒューグル博士(Dr. Fuggle, Peter)
臨床心理学者、Anna Freud元臨床ディレクター。AMBITの創始者のひとりであり、AMBITプログラムのコンサルタントとして、世界中で広くトレーニング、コンサルテーション、スーパービジョンを行っている。元々、イギリスの国民保健サービスに30年以上勤務し、孤立に陥ってしまい助けを求めようとしない若者や家族への支援に長年関心を持っており、AMBITはこの関心から生まれた。
(通訳がつきます)

AMBIT(Adaptive Mentalization-Based Integrative Treatment)について
問題を抱えた青年とその家族を取り囲む支援システムが、当事者にとって「より役立つもの」として経験され、その結果「より効果的になること」を目指すアプローチです。
メンタライジング(自分や相手の気持ちや考えを推察する力)についての理論をもとに、支援の網目から溢れやすいひとたちと多職種・多機関を繋いでいくための支援方法です。

日時:
2024年8月17日(土)12:00~16:00
2024年8月18日(日)10:00~16:00
会場:東北福祉大学仙台駅東口キャンパス
現地開催・ウェビナーの並行開催(後日オンデマンド配信も予定)

<企画・運営スタッフ>
大橋良枝(京都文教大学)
足立智昭(東日本大震災子ども・若者支援センター)
柴田理瑛(東北福祉大学)

共催:東北福祉大学・日本AMBIT研究会
後援:日本メンタライゼーション研究会


プログラム概要
1日目

【被災地子育て現場の課題と支援の変遷プロセス】
「13年のアウトリーチ支援の実態」平野幹雄(東北福祉大学)・柴田理瑛(東北福祉大学)
「今尚残る、被災の心理学的影響」清水冬樹(東北福祉大学)
コメント:森田明美(東洋大学名誉教授)

【公開対話:地域子育て支援:宮城の歴史と課題】
 松野あやえ(元宮城県保健師)
 足立智昭(東日本大震災子ども・若者支援センター)
 鈴木伸子(メンタルクリニック医師)
 大橋良枝(京都文教大学)
 コメント:ピーター・ヒューグル

2日目

【愛着の発達を抱える社会作りに向けて】
「保育園で起きていること」脇谷順子(杏林大学)
「子どもを抱える学校・学校を抱える地域」西村馨(国際基督教大学)
「積み重ならない支援 多職種連携・引継の難しさ」大橋良枝

【講演:分裂する組織をつなぐ~AMBITとは何か】
 講師:ピーター・ヒューグル

【フォーラム:こども家庭センターを中心とした統合的支援システムは構築可能か?】
 「こども家庭センターを中心としたシステム作りの現状と課題」森田明美
「子育て支援システムを被災地に立ち上げるということ」遠藤訓子(矢巾町役場こども家庭課)・浅沼圭美(新生園施設長)・齋藤勇介(子育て応援団ゆうわ)
「子育てシステムを構築運営する行政の視点」志賀慎治(宮城県保健福祉部長)
コメント:ピーター・ヒューグル、八木淳子(岩手医科大学)

本研究は科学研究費(22K02384)の助成を受けて実施されます。

お申し込み:専用フォームへご入力ください(リンク)
もしくは京都文教大学・大橋良枝宛メールでお問い合わせください                          アドレス: y-ohashi (at) po.kbu.ac.jp ※送信の際は(at)を@に変更してください

チラシは以下をご参照ください

仙台シンポジウムチラシ.pdf