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「あそびの広場」だより(2023年8月25日更新)

こんにちは。ぶんきょうサテキャン伏見大手筋、あそびの広場です。
この間、ある有名な絵本作家さんの本を読んでいたら、興味深い記述がありました。

『実家のそうじをしていたら、小さい頃遊んでいたつみ木が出てきた。
見た瞬間にすべてのつみ木の「味」を思い出したことにびっくりした。』
という内容でした。

つい、「あるある」と笑ってしまいました。
皆さんはどうですか?

自分はそんなことない?本当?

私はその本を電車の中で読んでいたのですが、ふと目に留まった電車の手すりの味(...ちょっとヒヤリとしてツルリとして、鉄っぽい味わい)や、座席の布の味(...ザラリとして水分を全部持ってかれてしぶい味)や、ドアについているゴムの味(...噛み応えがあって、でも噛んでいると苦くなってくる)なんかを、ふわりと思いだしていました。

物心ついてから電車を食べたことはないのだけれど、たぶん記憶にもない小さな頃に、それらに似た、食べ物ではない何かを、私はきっと口に入れていたのだと思います。

赤ちゃんは産まれてまもなくすると、自分の指やおもちゃなど、あらゆるものを口に入れるようになります。
まだ目ではっきりと物を見たり、手で触ってそれが何なのかわからない発達段階の赤ちゃんにとって、口で物を確認することが、周りの物を探索する唯一の方法なのです。

そうすることで、形、硬さ、温度などを確かめ、情報収集して分析をしています。
何かを口に入れることで、どんどん賢くなっていっているのです。
また、いろいろな物を口にふくむことで、口周りの筋肉が鍛えられ、上手に食べ物を食べられるようになったり、細菌や微生物を体内に取り込み、免疫力がつくというメリットもあります。

子育てをするおかあさんたちの中には、おもちゃを口に入れることを気にされている方もいらっしゃいます。
新型コロナ感染症のこともありますし、おもちゃを共有するような場では特に神経質になることもあるでしょう。
ただ、赤ちゃんにとって、物を口に入れることは遊びであり学びです。

つまり生きていることそのものかもしれません。
広場でもおもちゃの消毒はこまめに行っていますが、もしも気になるようならスタッフに声をかけてくだされば、もう一度目の前で消毒をさせていただきますし、消毒液をお貸しすることも可能です。
おかあさんもお子さんも安心して遊んでいただきたいと思っています。
どうぞお気軽にご相談くださいね。

いつか、あたたかい満たされた気持ちとともに、つみきの味を思い出せる大人になってもらえたらいいなと思っています。

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