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【実施報告】2023年5月17日開催「物語と音楽~物語が生まれる場としてのライブハウス」

 5月17日に臨床物語学研究センター主催公開トークセッション「物語と音楽~物語が生まれる場としてのライブハウス」を実施しました。本トークセッションでは、京都・二条で多くのバンドマンから支持される京都GROWLYの代表を務める角田恭平氏をお招きし、ライブハウスから生まれる物語についてお話をうかがいました。

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 ライブハウスというと、コンサートホールとは異なり、オールスタンディングで観客がひしめき合って演奏を楽しむ空間というイメージを持たれがちです。しかし実際はチケット代に加えて、ワンドリンクを購入してから入場するスタイルが一般的で、運営側としては生演奏を楽しめる「飲み」の空間なのだそうです(制度面においても飲食店の一種として営業がなされているとのこと)。

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コロナ禍を経たライブハウスがどのように運営され、そして人々が集うなかで音楽だけではなく多彩な楽しみ方ができる場をいかに創出していくかなど、GROWLYで開催されたイベントを事例に角田さんに経営者の立場からお話しいただきました。会場からの感想では、配信ライブでは時間は共有できても「できごと」が生じている空間の空気感までは共有できないということや、イベントごとにフライヤーや提供されるフード、バーのコンセプトが検討されるライブハウスは「テイスト」を共有する空間であり、「一人じゃない」ことを実感できる場であるという角田さんの言葉に共感する声が多数見受けられました。(報告者:山崎 晶)