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【実施報告】2011/1/19『森田療法における日本的精神性』

講師:北西憲二(森田療法研究所所長、日本女子大学社会福祉学科教授)
司会・対談:秋田巌(京都文教大学人間学研究所所長)

日時:2011年1月19日(水)13:00-14:30
会場:京都文教大学 弘誓館 G102教室

 森田療法研究所所長の北西憲二先生をお迎えしてご講演をいただきました。薬物療法により精神的な不安感を低減させていき、症状の原因を探求するアプローチが隆盛を極めていくなかで近年再評価されている森田療法は、原因の探求よりも回復(リカバリー)を目指し、仏教における苦悩の理解にも通じる思想的背景を有した日本独自の心理療法であることが説明されました。心と体と自然の一元論を大切にし、欲望と恐怖も一体のものとして「あるがまま」に引き受けることができるような森田療法特有の治療プロセスが解説され、その他の心理療法との比較についても論じていただきました。