アーカイブ

【実施報告】2010/6/9 「古典芸能と日本的精神性「世阿弥の能とその世界観-『頼政』をめぐって-」

講師:天野文雄(大阪大学名誉教授)
コメンテーター:小川佳世子(京都造形芸術大学非常勤講師)
シンポジスト・司会:秋田巌(京都文教大学人間学研究所所長)

日時:2010年6月9日(水)13:00-14:30
会場:京都文教大学 弘誓館 G102教室

 まず大阪大学名誉教授天野文雄先生に「世阿弥の能とその世界観―『頼政』をめぐって―」と題しご講演をいただき、その後京都造形芸術大学非常勤講師の小川佳世子先生と秋田所長の三人でミニシンポジウムを行いました。能研究の第一人者である天野先生は宇治の平等院を舞台に源頼政の霊が登場して展開する『頼政』について、「中宿」として示唆される前世と来世の間、また奈良と京都との間の「宇治」についてなど、いくつか独自の解釈を示されました。またシンポジウムでは世阿弥のこうした世界観と臨床心理学との接点が論じられました。