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絆をテーマに制作するジュエリーアーティスト 地石浩章さんを迎えて。
1月13日(木) 京都文教大学槇島キャンパス指月ホールで、行われた全学共通科目「臨床仏教学演習」(平岡聡先生)では、ゲストスピーカーに地石浩章さんを迎えての講義を行いました。
地石さんの肩書は「センチメンタルジュエリーアーティスト」。
婚約相手の髪の毛などを入れた婚約指輪や生まれてきた子どもの胎毛を使ったペンダントなど、家族や恋人、ペットなど大切な人の一部を加工し、ジュエリーをつくる仕事をしています。

↑ 授業の担当教員である平岡先生(左)の質問に答える地石さん(右)
絵を描くのが大好きだった地石さんは、滋賀県にある成安造形大学に入学し洋画を学んでいました。ところがある日、担当教員から「なんで絵を描くのか?」と問われ、自分が作品をつくる意味を考えはじめました。自分が作品をつくる訳は・・・・自分の存在を認めてほしいから。
そして、それは人の存在を確認することでもあり、このころから人間の存在というコンセプトで作品を考えるようになったそうです。
人の存在を感じるものってどんなものか・・・・?行きついたのは髪の毛など人の体の一部。
そこから、髪の毛を使った作品を発表するようになりました。美容室から切られた髪の毛をもらい、床に敷き詰め、その上を観客が歩く作品や、色の違う髪の毛で肖像画を描く作品を発表しました。
大学卒業後も美術作家として、精力的に作品を発表し、京都の若手作家が集まる展覧会などにもよく出展していました。
しかし、美術作品が売れるわけでもなく、そのまま作家として生活ができるかという不安も増していきます。そんな中で、思いついたのが、アクセサリーとしての展開です。
インターネットを使っての受注販売。
お客さんは、ネットを見て、直接地石さんに連絡をとり、電話やメール、時には直接アトリエを訪れ、一緒に話しながら指輪づくりを進めていきます。
はじめは、結婚や出産といった慶事にまつわるアクセサリーづくりをしていましたが、そのうち、「申し訳ありませんが、亡くなった母の髪の毛を入れた指輪をつくってくれませんか?」という依頼がきたそうです。生きている人の髪の毛は扱えて、死んだ人の髪の毛は扱えないということはなく、お客さんがそれを望むなら、それに応えようと思いましたが、正直、大切な人の死をなんとか乗り越えようとしている依頼者を受け止めることは、当時の地石さんには無理だったようです。
大学時代からの友人が自殺したのは、ちょうどそんな頃でした。
自分と同世代の友達が自ら命を絶った。それはとても悲しく衝撃的な事件でした。
それが引き金となり、地石さん自身も生きることに悲観的になり、大量に薬を飲んでみるなど死に対して挑戦的になっていったそうです。
そんな地石さんも支えてくれる友達のおかげで、なんとか立ち直ることができましたが、今でももしかすると、また自分は死に向かってしまうことがあるかもしれない・・・という不安も持っていると話してくれました。
しかし、その経験は「生と死」を考えるきっかけになり、大切な存在を失った方から、思い出やその人の話をたくさん聞き、その人を大切に思う依頼者が身につけることで、いつまでもその存在を感じられるアクセサリーにしていくことができるようになったそうです。

↑ 持ってきていただいたサンプルに興味津々の学生たち
現在も地石さんは、あくまで受注販売という姿勢をとっており、依頼者とともにひとつづつ制作しています。「存在」をテーマに作品をつくっていた大学時代から、一貫してそのテーマをもち、「人の存在」「家族の絆」を表現する「センチメンタルジュエリー」「モーニングジュエリー」「メモリアルジュエリー」というジャンルで活動を続けています。
人のつながりを大切にする地石さんのお話は、この授業の全体テーマでもある「共生」とも深くつながる内容でした。
地石さんのことをもっと知りたい!という方はコチラまで。ホームページです。アクセスしてみてください。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
http://kizunaya.jp/
江崎(記)
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